
常連さん(おるんかいな?)→一覧表へ
● 発注時点では施工条件を絞りきれないこと
施工条件明示ということが叫ばれて何年か経ちますが,根本的な用地の問題から,地中障害物の有無,地元
の抵抗具合,はたまた政治的にどこの業者が取るのか?というようなことは計画段階では確定できるはずもなく,
そんななかで作った仮設計画はやっぱり使えないですね.
発注段階では,施工条件なんかとても絞りきれないのです.独立してから否応なく思い知らされました.
特に年度末に補正予算がついてドッと出るような設計業務では,いちいち条件を詰めている時間を与えて
もらえません.
使えないことが分りながら図面を描くのも悲しいものです.
●設計業務委託の中で,わずかな予算しかついていないこと.
設計業務委託の中の,仮設設計・施工計画とかいう項目は,外せないけど本体構造に比べたら微々たる金額
なのが実状でしょう.そうなると元請コンサルさんは,もちろん自分の手でする時間はないでしょうし,本体込みで
外注さんに出すか,ゼネコンさん,もしくは専門業者さんに頼むのかのいずれかになります.
すると,それぞれのケースにおいて次のような問題が生ずる可能性が高くなります.
1.施工のイメージが描けない外注さんの場合
設計基準,標準設計のとおりでは現場とマッチしないことが多々あること.
2.ゼネコンさんに頼んでも必ずしも正解はでてこない場合もあること
コンサルさんから頼まれた場合,営業上大抵は対応するのでしょうが,その担当者が必ずしもその工種の
エキスパートとは云えず,実施工段階では施工手順や採用工法がひっくり返る可能性は少なからずあること.
これは仮設構造物に限らず生ずると思います.
3.専門業者さんに頼んだ場合
たとえば,アンカーによる土留工の計画をアンカー業者さんに頼むと,アンカー自体の計画は百点ですが
躯体工事とのからみがわからず,施工できない絵になってしまうことがあること.
半分くらいの図面がそのまま使えればいいところではないでしょうか?現時点の私の実感です.
で,上記のような問題点を踏まえて(そんなことが100%と云っていると話は終ってしまうので)
このコーナーでは
元請コンサルさんの若手技術者(一次チェック担当者)が,知ってさえいれば回避できる失敗例
を取り上げて行きたいと思います.
(ベテランの方にとっては,当り前のことを多く含んでいるので,そういう方は見ないで下さいね)
仮設の図面とはいえ,種々雑多な段取で忙しい発注直後に,図面を差替えることはものすごいエネルギー
を必要とします.
こういう無駄をなくして,業界(発注者もコンサルさんも施工業者さんも,それぞれの下請さんも)
皆んなでもっと楽をしようではありませんか (・・・コンセプトにいいかな?)
とりあえず私が思いつく項目は
・締切矢板のボイリングの計算;最近の私の失敗例(ほんのジャブ程度です)
・鋼矢板の幅は40pなのに;どうして半端な図面のままにするんでしょう?
・岩盤等級を信用するな;CL級とCM級の違い?
・仮設桟橋の設計荷重のよくある間違い;スパン飛ばすのはいいけれど
・施工順序を把握しているかその1;撤去できないアンカー
・ 〃 その2;杭はどこから打つの?
・絵に描いて打てないものは打てない;民家近接土留壁
・立たない鉄筋;D19の主筋は立ちません(仮設じゃないけど)
・経験工学とはいうけどそれが全てではない;地下水位の設定間違い
・桟橋と構台の違い;土木の基準しか知らないコンサルさんの場合
これらの話しを進めて行きますが,私一人の経験・見聞の範囲ではすぐ行き詰るのが見えてます.(既に・・トホホ)
そこで,ゼネコンさんをはじめとする現場技術者及び
コンサルさんの熟練技術者の方から投稿を募集します.
・ 発注仮設図のこんなところが使えなかった.
・ こういうところに配慮して欲しい.
・ あの時ここをしっかりチェックしてたら苦労しなかったのに 等々
簡単なメモ書きで結構ですので,是非投稿してください.よろしくお願いします(^^;).
もちろん無記名で結構です.
ネタ切れを回避するため,投稿を戴いた時点で順次トコロテン式に上記のお話しを進めたいと思います.
(本当は年度末モード突入のため,手をつけられません.しばらく凍結します.春までお待ち下さい)
(↑’98.2.10)
・昨日,このコーナーに初めての激励のメールを頂きました.名古屋の高木くんありがとう.
とっても励みになります.
・また,日経コンストラクションのスガさんからも『一冊の本にまとまればいいですねと』とメッセージを頂戴しました.
また一つ大きな夢ができました.皆さん,投稿の準備よろしく.(’98.2.14)
(棒線’98.3.2)
・2/20古巣の友人 ルー山中氏からネタ4つを頂戴しました.ありがとうございます.('98.2.23)
先日,日経コンストラクションのスガさんとメール交換する機会を得ました.
スガさんは本当に,このコーナーが一冊の本になればいいと考えてくれているとのことでした.
心底 ありがたいお言葉です(決していやみではないんですよ(^^)).
でも,舞い上がりモードから脱却して冷静に考えてみると,私がこのコーナーで書こうとしていることは,そんな
高度な技術レベルの話ではないんです.
スガさんが言われるように,図面や計算書をつけてわかりやすくすることなど,ボランティアのホームページでは
到底無理な話しです・・・・図面と計算書を添付して投稿? それはチョット・・・
そんな折り,古巣の先輩からSOSの電話が入りました.・・とある,比較的大型の地下構造物の現場です.
やりとりの内容は・・
『配筋図と加工図の修正がたくさんあり,図面の打出しが間に合わない.そこのプロッターで何枚か分担して
くれないか』
『配筋図のどこに不具合があったんですか?』
『定尺長13mで書いてある.鉄筋は12mものしか入らないのに・・・・』
『絶 句』
私も,若い頃は手書きで配筋図をかなり描きましたが,新入社員のころから先輩に教えられて,鉄筋の
最大ロール長は12mまでということは十分承知してます.設計屋さんの常識かと思ってました.
あらためて九地建の設計要領を見てみるとキチンと書いてあります.
建設物価を見てもしっかり載ってます.
その配筋図を描いたコンサルさんはどうなっているんでしょう?
●外注さんは初めて配筋図を描いたんでしょうか?まさか.
●初めて描くなら指示する上司がキチンと伝えなかったのでしょうか?
●描いたものを上司はチェックしなかったのでしょうか?
●元請さんは気がついていたんでしょうか?
●お役所の担当は・・・そこまでチェックしないでしょうね.
どうしてそういう図面が成果品となるのか,その状況が私には想像できません.(年度末のやっつけ仕事かな?)
知ってさえいれば回避できる失敗例
『鉄筋の定尺長は最大12mまで』 たった1行で終りです.
私も現場での実状にはうといんですが,もしかするとこれに似た事例がいっぱいあるのではないでしょうか?
専門誌には,国の直轄事業の,いわば花形現場ばかりが取り上げられがちですが,公共事業の7割を占める
地方自治体の工事ではひょっとしたらこんな事が日常茶飯事なのかも?
この配筋図の例など,ほんの初歩的なミスのために,とんでもないエネルギーの浪費です.
・・で,スガさんには申しわけないんですが,このコーナーはそんな場末の信じられない話しを含めた,ごくごく
初歩的な事例を集めることにします.その方が投稿の確率も高くなりますし・・.
後日,『信じられないけど本当の話し』という掲示板でも設けようかと思ってます.
また,日経コンストラクションの巻頭NETWORKの紙面にもありましたが,
『とかく,設計サイドだけが責められがちだが,現場サイドだって設計的な基本事項を知らなすぎる』
という批判もあります.私も,そういう現実は多分にあると感じてます.
そんな両サイドからの情報交換の場としての掲示板を設置したいと思います.
決してお互い非難し合うのではなく,将来同じ間違いを起さないための簡単なメモです・・・
このコーナーの失敗事例と合わせて,こころあるベテラン技術者がコピーでもして,新入社員教育時にでも配布
してもらえれば本望ですね.
絵に描いたようようなコスト縮減への貢献は出来ませんが,
『性急な根拠なきコスト縮減策』に泣く,
建設下流側の,目に見えない一般管理費の削減策?の足しにはなるでしょう.
このコーナーの技術レベルはそんなところです.スガさんごめんなさい(^^;).
まず,私の最近の失敗例を筆頭に挙げたいと思いますが,その前に標題の話(ノウハウはどこにある)を.
私が職場復帰後,発注者に対して最初に矢おもてに立って担当した物件は,筑後川橋梁撤去工事の仮設設計
(桟橋,高水敷内の一重締切,低水敷の二重締切の設計計算・図面作成)でした.当時計算はもちろん手計算,
図面も手書です.その物件で一通り計算手順を覚えて,その後2回くらい同じような計算をしたら
『3回同じ仕事をしたらもうプロである』とかいうサラリーマンの鉄則がありますから,それ以後は仮設建材のリース会社さんと地盤条件や設計荷重などを打合わせて後はおまかせ・・でした.
元請コンサルさんにとっての今の私のような立場で
ゼネコンさんに対しては,仮設建材のリース屋さんが存在するわけです.
長い間,指示を出す立場だった私は,なんか全てをわかっているような錯覚に陥っていたんですが,独立していざ,
『自分の手で計算して,それを図面化していく』(他に誰もいないから当り前ですが)
という立場に立ってみると,細かいところの計算がわからないし,細部の図面も描けないんです.
自分でもびっくりしました.いい加減に描くわけにはいかないので,その道のプロに一々確認する事になります.
独立当初の一年間は,丸紅建材リース(株)の石井さんには本当によく電話しました.
『石井先生教えて下さい・・』
こころ良くご指導頂いたこと,この場を借りてお礼申し上げます.
最近はようやく電話の頻度も少なくなりました.
・・でノウハウはどこにあるかというと,
設計作業で言えば 『計算・図面作成作業の最先端』
現場で言えば 『実施工・専門工事業者の作業指揮者・担当者』 なんですよ.
この半年,比較的大規模な函渠の,アンダーパス工事の工法検討業務を担当させてもらってますが,
ノウハウはやはり各工法協会の専門工事業者さんにあるんです.
悩み賃を出してくれるありがたい元請さんと,一度も会ったことのない私に電話やfaxで親切に教えてくれる
工法協会の良き担当者に恵まれ,いい勉強をさせてもらいました.少しはノウハウを吸収できたような気がします.
・・・でコンサルタントの若手技術者に伝えたいことは,
『外に頼んだ時は,決して単なる通過点になってしまわず,
そのノウハウをできるだけ吸収するような心構えでいてください』ということです.
でないとわからないことが,いつまでもわからないままで終ってしまいます.
くそ忙しいなか,大変でしょうが,その心構えがないと・・・業界の将来がとっても不安になってしまいます.
場末の一匹狼が心配してもしょうがないことですが,よろしくお願いしますね.
メールで投稿するほどでもない,ほんの2〜3行の事実はこの掲示板へ書込み願います.
設計サイド・現場サイド,どちらからでも結構です.
指摘する相手が見え見えだったり,けんか腰になるような過激な書込みは削除させて頂くこともあります.
取りあえずは,無料掲示板としてスタートしますが,50件を超える時点でグレードアップを検討することにします.
なお,仮設構造物に関する質問や私に対するメッセージはVCC(バーチャル建設コンサルタント)の
仮設/施工計画の会議室にて承りますので,そちらも是非ご利用を.
躊躇しているあなた・・気軽に書込みを!!!(’98.3.8 設置)
| No. | お 題 目 | 概 要 | 入稿日 |
| 1 | 締切矢板のボイリングの計算の失敗例 | つい最近(1年前)の私の失敗例 | ’98.3.28 |
| 2 | 図面と数量 | お若い衆,積算基準を知っているか? | ’98.4.5 |
| 3 | 鋼矢板の幅は40pなのに | 基準にとらわれ過ぎてないか | ’98.5.17 |
| 4 | 仮設桟橋の設計荷重の間違い | スパン飛ばすのはいいけれど | ’98.10.11 |
| 5 | 鋼矢板材料の市場性 | 基準には書いてないけど 常識として知っておきたいこと |
−− |
| 6 | 絵に描いて打てないものは打てない | 民家近接土留壁 | ’98.7.12 |
| 7 | 岩盤判定の難しさ | CL級とCH級の違い?で設計してよいか? | −− |
| 8 | 撤去できないアンカー | 躯体を知らないアンカー屋さんの間違い | ’01.1.9 |
| 9 | 桟 橋 と 構 台 | 土木の基準しか知らないコンサルさん | −− |
| 10 | 施工順序についてのおはなし;その1 | 杭はどこから打つの? 信じられないお役所の課長さんの話し |
’98.8.30 |
| 11 | 地下水位の設定の間違い | 経験工学とはいうけれどそれが全てではない. | −− |
| 12 | 重機車輌の進入路計画 | 運搬のマニュアルがありますよ | ’98.4.26 |
| 13 | 土留計算の先掘り深さ | 現場の実状を知って図面に明記しよう | ’98.8.2 |
| 14 | 岩盤と転石層への杭打 | 難しいのはどっち? | ’98.5.3 |
| 15 | 配筋図 の不具合事例(PDF) | 仮設じゃないけど,投稿を戴いたので. 追加の事例があったら,是非投稿を!! |
’99.10.3
|
| 16 | 突抜けちゃった薄層支持杭 | マニュアルどおりじゃだめみたい | −− |
簡単なメモ書きで結構です.是非,ネタの投稿を.
| ●時は流れて・・・・(’01.12.1) 『計画側』などと言ってましたが,『そんな項目外注に出せん・・・』という時代に あいなりました(;_;). ますます,使えない図面byコンサル が増えることでしょう??? それともゼネコンさんのただ働きが増えますか? ・・・そちらに廻ってお仕事することに,方向転換しました. |