●鈍才による鈍才のための全くもって無責任な技術士二次試験受験体験記


 さて,世の中には30才そこそこの年齢で技術士の二次試験にパスしてしまう秀才が少なからずおられます.
VCCのお仲間,太田ジオリサーチさんには2部門を簡単?にとってしまう超秀才がお二人もおられます.
現実の世界にも,毎晩残業で午前様なのに,専門科目で2つも取ってしまうそんな超秀才の知合いが二人ほど
おられますが・・・いったい何時勉強してたんでしょう.(びっくり!!3部門目合格・・・師匠 H11年度)

まあ,こういう人たちは,日常の業務に取組む姿勢が受験勉強そのものなんですね.きっと.

・・で,世の中,そんな秀才ばかりではないので,鈍才による鈍才の為の,技術士受験体験記を何回かに分けて
お届けしましょう.
鈍才故に皆さんの参考になるかどうかは保証しません.全く無責任な体験記です.

難しいことなんか何もわからん私でも,こんな風にして通っちまったという一つの事実を記すだけです.
受験する前からあきらめている人に対して,少しでも刺激になれば幸いです.
くどいようですが,参考になるかどうかは全く関知しませんので悪しからず.

大したボリュームではないので,つぶやきのコーナーのつもりでいたんですが,
一応別コーナーとして立ち上げることにします.                                                                                         (’98.6.13)

その7.おまけ('98.7.5)

その6.口頭試験へ・・・ドキドキものでした.('98.10.21) 

その5.模擬口答試験へ・・こてんぱん.('98.10.21)  

その4.2年目:× 3年目:○ (’00.5.28)

その3.1年目のおまけ (’00.5.28)

その2.1年目:経歴書を創りこんで大満足('98.7.5)

その1.受験への強烈な動機付け('98.6.13)


その7.おまけ(’98.7.5)

世の中にはきとくな人もいるもので,私のこのコーナーで使ってくれとありがたいメールをいただいたので,
おまけとして掲載しておきます.

どこぞの大手コンサルさんの管理職の方でしょうか?
社内への受験奨励・受験指導の為のメモのようですね.

大手コンサルの方も上司に尻を叩かれないと受験しないんでしょうか?
不思議ですね.この個人が問われる時代に.

以下 点線間 借用

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…論文作成の基本…

1.文章構成の基本は,5W1H

いつ(when),どこで(where),だれが(who),なにを(what),なぜ(why),
どのように(how)
新聞文章の基本的な型は,この六つの要素から成っている.社説や解説記事なども,5W1Hは,そう明瞭には
現われていないけれど,形を変えて潜んでいる.技術小論文などとて同じである.
技術士試験の5W1H
いつ,どこで,だれが,何をどのようにしたのか,それはなぜか.
・業務の技術的概要:(いつ,どこで,何をしたか)
・業務の技術的課題と解決策:(だれが,何をどのようにしたのか)
・解決策の根拠「採用理由」:(それはなぜか)
・技術的評価と今後の課題:(これから,どのようにすればよいか)
 技術士試験は実に明快に5W1Hを問うている.そして,「なぜ」の問いかけに答えるのが技術論文である
 のだから,技術的課題に対して「なぜ」そうしたのかを記述すればよい.

2.起承転結

起―――総意を大づかみに告げる.「わたしゃ,これからなにを話す(書く)」
承―――「起」を補足しながら,具体的に述べる.「問題点はこれとこれ,どう対応したか,それはなぜか」
転―――視点を変えて述べる.「どう評価できるか,他に案はなかったか」
結―――「転」の視点をさらに発展させて結論を述べる.「反省点はないか,課題はなにか,これからどうする」

3.報文と論文の違い

体験そのものを書くのが「報文」,体験を考察するのが「論文」
だから,技術士試験は「あなたの考え(考察)」を述べよ

・・・・文書作成の枝葉末節な話し・・・・

1)助詞の使い方を考えよう

 「散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花は花なれ 人も人なれ」,細川護煕・元首相は,先に,衆議院議員を
辞職するにあたって,細川ガラシャの辞世の句を引用した.
この短歌は,戦国武将明智光秀の次女で,細川忠興の妻ガラシャが,石田三成らに自邸を包囲され,命を絶った
ときに,この句を詠んだとされ,サビの部分は「花も花なれ 人も人なれ」が正調と云われている.
「も」でも「は」でもどっちでもよさそうなものだが,「は」と「も」の使い方によって,読み手の感じ方に微妙な違いが
ある.細川さんが意図的に,「も」を「は」に代えたのかどうか「その意図」は定かではないが.もし意図があっての
ことなら,この「は」は何を意図してのことなのだろうか.
細川さんの真意はどうでもよいが,ここで「は」と「も」など助詞の使い方によって,同じような意味であっても伝わり
方が微妙に違ってくることに留意しておきたい.
・花は花なれ 人は人なれ
・花は花なれ 人も人なれ
・花も花なれ 人は人なれ
・花も花なれ 人も人なれ

2)句読点を考えよう―――「七と三の二倍はいくらか?」

上記では,読点の打つ位置によって,「時」と「知り」と「世」など,文章のリズムが微妙に変化していることに気づく.
上述のように,文章のリズムの問題だけならまだしも,例えば「七と三の二倍はいくらか?」この問いに対する
答えは,「十三」なのか「二十」なのか?.―――問者(筆記者)が考えている正解をこの文章からは読者に
伝えることはできない.
例えば「十三」を正解とするなら,「七と,三の二倍は,いくらか?」あるいは読点を用いないなら「三の二倍と七は
いくらか?」と記述すべきである.
・「七と,三の二倍は,いくらか?」
・「三の二倍と七はいくらか?」
・「七と三,の二倍はいくらか?」
・「七と三を足した二倍はいくらか?」

技術論文は正確に自分の考え(論旨)を伝えなければならないが「七と三の二倍はいくらか」の記述が多く,
分かりづらい文章が散見される.読点の位置を考えるだけでも随分と改善されるのだが.

●句読点が犯罪をあばく―――参考までに

井上ひさし著「私家版 日本語文法」の「句点と読点」の章に,次のようなくだりがある.

『 読点の移動によって文意がまるでちがってくるこの仕掛,胡麻粒より小さな,とるに足らないちっぽけな存在
が"思想"を変えてしまう.
 むろん句読点はただおもしろいだけではない.ときには大変な働きをする.たとえば狭山事件の石川一雄被告
が送ったという脅迫状を,大野晋は次のように読む.
【・・・・・脅迫状の筆者が,高い文学技能を持っていたことは,脅迫状における句読点の打ち方によく現われている
.句読点を正しく打つことは,かなり正確な文章技能をもってはじめて可能なことなのである.脅迫状には十三個
の句読点が打ってある.脅迫状は十個のセンテンスから成っているが,そのうち九個のセンテンスに句点が
正しく打ってあり,一個だけに句点がない.読点が他に四つある.
 ところが,被告人の上申書には,ただ一つ句点があり,それも誤ってつけられている.また警察官の前で書写
させらた七月二日の「写し」には句読点は全然ない.これは,被告人が脅迫状の句読点について認識が及ば
なかった結果であり,被告人は句読点を打つ技術を持たなかったのであって,これは脅迫状の筆者と,被告人
との書字技能の格段の相違を明示する事実である】
「脅迫状は被告人が書いたものではない:朝日ジャーナル 昭和52年2月6日号」 』

人様からお借りした切り貼りの文章には,必ずといってよいほどに句読点に乱れが生ずる.
句読点の打ち方にはルールがあるようで無いようで,記述者の癖みたいなものが必ず現われてくる.
人様の文章をパクルとき,「私」がもっとも神経を使うのが「句読点」である.
ここの「私」は,井上ひさしさんではない,この文章を書いている「私」である.
例えば,「七と,三の二倍は,いくらか?」という文章をパクッた時,「七と三の二倍はいくらか?」とか,
「三の二倍と七はいくらか?」にするか,などあれこれ考えて証拠隠滅を図るのである.
この時「七と三の,二倍はいくらか?」にしたら証拠は隠滅されても,結果は悲惨である.
悪いことはできないものである.
ましてや,自分の文体でない論文(もっと辛辣に,誰かに創ってもらった文章)で技術士試験に挑んでも,
即効で回答せねば成らぬ午後からの選択科目の答案とに,上述の「脅迫状」と「上申書」のような甚だしい
乖離が生じて直ぐにバレてしまう.

証拠隠滅は,時間をかけて,用意周到に計画を練らねばならない.証拠隠滅が図れるようになったとき,
あなたは「句読点」と「助詞」の達人で「文章パクリ」の名人になれる (アレ?).

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その6.口頭試験へ・・・ドキドキものでした(’98.10.21)

技術士二次試験 口頭試験体験記
日時:平成5年12月5日(10:40〜11:00)
場所:NTT 麻布セミナーハウス

試験当日の状況

前日に現地下見を済ませ,当日は9:50に到着.1階エレベーター前で,模擬試験の時に顔を合わせた人と会い,
しばらく雑談.やはり知合いに会って少しでも話をすると緊張感がだいぶ和らいだ.

受付の会議室に変更があるととのこと.トイレを済ませて4階へ.案内に沿って変更後の会議室で受付を済ませた.
30分前に控室へ入室.4〜50人は入る部屋に,20人程が待機中であった.

想定問答集のプリントを出して最後の悪あがきを試みたがあまり頭に入らなかった.

定刻とおりに呼出しがあり,試験室へ向う.4階かと思いきや,またエレベーターに乗って1階へ.
入室を促されて,いよいよ試験官の前へ.

部屋はかなり広く,中央に椅子が2脚あり,荷物置き用の椅子に荷物を置いて,自己紹介

「受験番号D○○番の××でございます.九州から参りました.よろしくお願いします.」
とできるだけ大きな声で挨拶をした.

(模擬試験で声が小さいとの指摘があり,極力大きな声を出すように心がけた.)

試験官は3人であり,皆柔和な表情であった.以下左からL氏,S氏,R氏とし一問一答は次のとおり.

質疑応答

 @S氏:早速ですが筆記試験で書かれた経験業務を8分程度で説明していただけませんか?
  Ans :(確か8分と聞えたが,本当に8分なのか・2題とも説明するのが質問しようかと思ったが,一番最初の
      問いから聞返す勇気 がなく,経験業務その1に関して5分版で用意した答をゆっくり目に説明)

      業務の概要,検討内容,技術士として相応しいと考える理由について話した.
      (緊張で口の中はからから,説明は6分程度であったと思う.この業務に関しての質問が続くものと予想
       したが)

 AL氏:受験の動機についてお聞かせ願いませんか?
  Ans :(昨年度の模範回答とおりに用意した答え;模擬試験で資料を頂戴していた)

      はい,第一にこれまでの自分の技術研鑽が社会的に耐えうるものかどうか試したかったことと,第二に
     技術士に合格すれば,それに相応しい技術レベルが要求されますし,大局的な見識も必要とします.
     そのことが自分自身の向上に繋がると考えました.

 BL氏:スレーキングとはどういうことですか?
  Ans :(これは経験業務その2についての関連質問)
      頁岩や凝灰岩等の岩塊が水や空気などによる風化作用を受けて,極端に細粒土化・粘土化することを
      いいます.

 CL氏:どのような試験を行いますか?
  Ans :乾湿繰返しを5回行ない,その後の試料の19.1o以下の土量のもとの重量に対する百分率を求め,
      これをスレーキング率といいます.今回経験業務その2に書いた試料では,その値は85〜90%であり
      ました.

 DL氏:これを防ぐにはどのような方法がありますか?
  Ans :基本的には土構造における間隙を小さくして水や空気に触れにくくしてやることです.
       空気間隙率による締固め管理ですとか,フィルターマットなどによる排水機能増大などの手段が
       取られます.

 ER氏:九州ではあまり関係ないかと思いますが液状化現象を限界間隙比という観点で捉えた場合,それより
      大きい時に起るのですか?それとも小さいときですか?
  Ans :(専門A問題で液状化の簡易判定における土質試験項目について回答していたため,これについての
      関連問題か?液状化についての復習をしていなかったためいささか戸惑った.大きいか,小さいか二つ
      に一つ.緩い場合に起るのだから大きい方だ)
      間隙比で捉えた場合は,大きい時に起ります.

 FR氏:液状化の原理について簡単に説明してもらえますか?
  Ans :(やはり前の回答があまりに簡単過ぎたかな?と思いながら)
      飽和した緩い砂層に地震時のせん断応力が作用した場合,土粒子の骨格のかみ合せが持っている
      せん断抵抗力を越えるときに過剰間隙水圧が発生し,これが土層全体に伝搬する時に液状化現象が
      起ります.(解ったような解らないような答え.この質問に一番窮した)

 GS氏:設計業務が多いようですが土質調査を伴う設計の場合,調査の計画から参画するのですか.
       それとも調査結果を前提として業務をスタートさせるのですか?
  Ans :調査の計画時点から調査会社と打合せを行うことが大部分です.

 HS氏:経験業務2の論文の中で土質のせん断強度C,φを議論されていますね.
      せん断強度の中にも色々あると思いますが?
  Ans:(しばらく考えて,ようやく質問の意図を理解した.気になっていたサフィックスの問題であった.)
      はい,その強度は非圧密非排水試験の結果でありまして,本来はCu,φuと書くべきでありました.
      大変反省しております.

 IL氏:今までの業務の中で失敗例を聞かせていただけますか?
  Ans:組織としての失敗例ではありますが
     (事前に色々考えたが,良い失敗例がなかったので,
                         組織的ではあるが興味を引きそうなものを用意した)
     3年前竣工した自社開発の宅地造成工事で,現時点になって盤ぶくれ現象が起き大変苦慮しております
     地質は頁岩層であり10m程度の切土地盤に於て不等隆起が発生し,建具の不具合などにより,
     多大の補修費用を必要としております.
     現時点では第三紀層の堆積岩では十分予測されることであり,5年前の着工当時から予想しておれば
     宅建メーカーにベタ基礎の指示を出すなど,予め手が打てたものと反省しております.

  JL氏:ほう,その原因は何だったのですか?
   Ans:(やはり興味を引いた様子で,してやったりの心境)
       はい,X線解析による成分分析の結果,モンモリロナイトの含有量が極めて高いことが判明しました.
       この膨潤作用によるものと思われます.
  
  KL氏:
どのような対策をとったのですか?
   Ans:変状の小さな所ではセメント系のグラウトを,また変状の大きな所ではアンカー等による布基礎の縫い
       つけ等も検討しましたが,結果的には膨潤圧がかなり大きく,基本的にはベタ基礎への打ち替えで
       対処しております.

         (この話しまずかったら削除します>古巣の先輩方)

  LL氏:
設計業務が長いようですが,OA機器などによる設計業務の効率化などにはどのように対処して
        いますか?
   Ans:(全く準備していなかった質問.現状をありのまま述べた)
       5〜6年程前までは本店のホストコンピューターによる技術計算システムを利用していましたが,使用
       時間の制限や対話形式で無い等利便性に問題がありまして,現在ではスタンドアロンのパソコンにより
       市販アプリケーションを用いて効率化を図っています.シュミレーションの頻度の増加など従来に比べて
       質的にも,かなり向上していると思います.

  ML氏:
土木分野における技術開発テーマについては,具体的に何か考えることがありますか?
    Ans:支店設計部門としては,具体的に技術開発チームとして活動する機会はありませんが,技術開発
        ニーズを現場から吸い上げて,本店担当部門に流す等の役割は積極的に果しています.
        特に昨今は環境問題に関するテーマに興味があり,建設副産物のリサイクルの促進策に関する
        技術開発の必要性を痛感しています.
        (一般問題で「地球環境問題と技術開発について」回答していたためこれに
                                        関連した答えになるよう努めた)

   NS氏:(L氏,R氏両者を見ながら)だいたいよろしいですか?
         では,技術士の義務についてお答えいただけますか?
     Ans:(ようやく終わりか!と,思わず ほくそ笑んだかもしれない.)
         はい,一つは信用失墜行為の禁止,二つ目は秘密保持の義務,三つ目に名称表示の場合の規定を
         守る義務でございます.

   OS氏:
以上で終わりです.ご退席下さい.
     Ans:(模範回答のとおり)
         ありがとうございました.よろしくお願いします.(精一杯大きな声で答えて退席)

口頭試験受験後の感想

 ・時間は25分くらい.終了後の解放感は何物にも代え難く,筆舌に尽くし難い!!とはこのことである.
 ・模擬口頭試験に際しては,「準備なしでもかなりの部分は答えられるだろう」と たかをくくって参加したが
  結果は惨敗であった.
 ・お話しの中で勇気づけられた言葉は,
  「口頭試験は,筆記試験で合格点を与えられた者に対する合格させるための試験であるから,
          自分の答案と見識に自信を持って望むことが第一である.」という助言であった.
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 私は,筆記試験の時は,この技術士能力育成講座の存在を知らずに,
                                  2年間通信教育を受けてました.念のため.

 

その5.模擬口頭試験へ(’98.10.21)

技術士能力育成講座』の前身の会から,案内状があり1日がかりの模擬口頭試験に参加しました.
確か,3万円くらいかかりましたが,ここまで来たら口頭試験は一発で受かりたいからお金じゃないですよね.

アゴには多少自信があったので,何も用意せずに出向いたのですが,ほとんど回答できませんでした.

経験論文を『5分で説明しなさい』とか『10分で説明しなさい』とか・・・あらかじめ用意しないと無理ですね.
それと,土質・基礎に関する基本的な専門用語の知識不足を痛感しました.

この模擬試験のおかげで,何をどう準備すれば良いか良く分りました.
ここ数年の質問項目なども,過去の受験生から情報収集しておられ,とても参考になりました.

この後,本番まで2週間あり,

・経験論文の要約版をつくる.5分版,8分版
・建設一般がらみの想定問答集.
・専門科目での回答した問題に関連した想定問答集.
・その他土質・基礎の用語の勉強・・・・地盤工学会の技術手帳を繰返し読む・・・

等,これだけはやろうと思ったうちの80%くらいは用意できたでしょうか.

もし,模擬試験に行かずに独学でなめてかかってたら・・・ひょっとしたら×だったかも知れません.

>九州在住で,筆記試験に受かった方,
技術士能力育成講座』から『模擬口頭試験』の案内がきたら,是非,受講しましょう.
受講料,今はいかほどか知りませんが,私の経験から,『決して高くはありません』ので.

・・・で,この模擬試験の受講者として,口頭試験の体験記をもらえないか?・・・と久保田先生から依頼を受けて,
提出したのが,その6.です.
模擬口頭試験では,合格した人・不合格だった人それぞれの体験記や近年の質問の傾向を整理した資料を
入手でき,とても参考になりますよ.



その4.2年目:× 3年目:○ (’00.5.28)


2年目は『国家試験受験指導センター』とやらの通信教育を申し込みました.
確か8万円ほどかかりましたが,今はおいくらくらいでしょうか?
高い授業料払って,ムチ入れて追い込まないと人間,所詮楽な方に流れやすいですから・・・・
少々の投資は必要でしょう.

大手コンサルさんなんかは社内研修のようなものがあるそうですが,そういうのを有効活用しない手はないです
よね.余所で同じような講義を受けようとするとかなりの金額を要求されると思います.

通信教育の参考資料の中の,建設一般のキーワード一覧や過去の問題の分析の資料は大変役立ちました.
建設産業界を取巻く環境から,その年に出そうなキーワードはある程度見当が付きます.

当時はどんな世情だったか忘れましたが,技術開発と社会資本整備に関す建設一般の答案を1つだけしか用意
できませんでした.

そして,初めての受験当日.しびれました,一日中の書きとおしは.

『この歳になっても,こんなに丸一日集中できるんだ・・・』と自分で自分をほめてやりたい気分でした.

結構書けたので・・・『これで通っちゃったらちょっと,ラッキー過ぎるかな?』と思っていたのですが,
やっぱり×.手応えとしては・・・あと5点届かずだったでしょうか.

3年目は,建設一般の準備がしっかり出来たので,専門科目に時間を取ることができて ○.

差がつくのはやっぱり専門科目の点数らしいです.正規分布のかたまりから,ほんのちょこっと飛び出せば
合格者の仲間入りです.

・・・で今思うことは,

・経験論文は身近な技術士の方に添削してもらえば,テーマのレベルに関係なく,合格点ぎりぎりの答案は用意
 できるでしょう.
 どんなに高度なテーマであっても,あの字数にまとめてしまうと結構あっさりしたものになっちゃうんです.
 起承転結がしっかりしていて,自分なりの工夫・自分の頭で考えたことがどこかに出ていれば,
 テーマの技術レベルは問われず,合格ラインには届くでしょう.

・誰でもホントに苦労した物件があるはずです.それを書いてだめなら諦めもつくじゃないですか.
 私の場合は,『動機付けの物件』と,軟弱地盤上の高速道路の高盛土問題でしたが,
 内容大したことありません・・・・イヤ,ホントに (;_;). (やっぱり恥ずかしいから公開するのとりやめ)
 
・合否を分けるのは,午後 (建設一般と専門科目で4時間)からの時間配分だと思います.

・建設一般にさく時間は1.5時間以内に収められるよう準備することが重要だと思います.
 専門科目でそれなりの点数が取れる答案を書くのにはやはり,時間が足りません.
 問題の選択から,骨子のプランまで,建設一般の答案を書きながら脳味噌の反対側で考える(^.^)・・くらい.
 
そのためには,○○と×× (例えば環境問題と技術開発とか)の組合わせで,4つの答案,八つのキーワード
ですか・・・そのくらい用意しておけば万全でしょう.
建設一般は(合格すれすれの答案でいいから)最小時間で仕上げて,点差がつく専門科目へ時間を
廻すことができるかどうかが合否を分けるんだと思います.

・・・で,毎年専門科目の勉強を重ねて守備範囲を広げる&より確かな知識を得る・・・知らないウチに
地力がつく・・・・言うこと無いですね.
そうすりゃ,そのうち・・・受かりますって(^^)V.


本コーナーの終りに当って.

威勢がいいのは最初だけ < これあたしが持って生れた体質なようで・・・このコーナーもそのとおりに
なっちゃいました.
試験制度も変るので中途半端なままなのが気になって,とにかく カッコ だけつけました.

『技術士』とって独立して食っていけなかったら本望・・・・って思ってましたが,世の中そんなに甘くないようで
所詮,中堅ゼネコンの支店雑用係のレベルではどうにもこうにもコンサル業界ではあんまし・・・・・.
・・・いまじゃ〜ほとんどダミコン状態(;_;).でも まあ,細々と頑張りましょう(^.^).

これを見てる若い諸君,是非挑戦してください.
(もちろん腕に覚えのある おじさんも・・・(^^ゞ)

新しい試験制度はどんなものになるかわかりませんが,ハードルは少しは低くなるはずです.
(一級建築士が大学建築学科卒の人口の30%くらいだそうで,せめてそれくらいの比率は確保・・・・ゲナです)

今のように・・『上がり』・・・の資格ではなく,そこがスタートになって切磋琢磨していく・・・・
そういうところを目指しているそうです.・・・・でないと国際競争に負けちゃうらしいです.

このホームページを見てメールをくれる人が月に1人くらいいますが,技術士で検索して飛んできてくれた方が
多いのに驚きます.大してお役に立てませんが,諦めたらイカン・・・ということだけは伝えたいです(^^;).

皆さんのご健闘を切にお祈りします.


その3.1年目:のおまけ (’00.5.28)

試験には敵前逃亡してしまったんですが,とりあえず勉強はしたんですよ,少しだけ.
まず,受験問題集を買ってくることから始りました.こいつが結構高いんですよね.

これを読んでみて大きな衝撃を受けました.

ゼネコンの支店管理部門にいると,どうしても 『いかに儲けるか』
・いかにうまみのある工種の設計変更を増やすか
・いかに施工しやすいように設計変更をするか

ということばかり考えていたのが,広く 『国内建設部門 』 という捉え方を教わり,
視野が一気に広がった気がしました.いや〜恥ずかしい話しですが・・・当時のホンネです.

・・・これは実に,いい.何年かかっても受験勉強することが自分の為,こやしになると思いました.

専門の勉強もそうです.『土質・基礎』で受験しようと,地盤工学会の
『土と基礎の設計計算演習』や『過去の試験問題集』をメインに勉強しました.

普段,なんとなくわかっているつもりの事柄でも,いざ,参考書籍無しで自分の言葉で書け・・・といわれると
ほんとに書けないものです.
テーマ毎に自分の言葉で書き直すことはほんとうにいい復習になりました.


その2.1年目:経歴書を創りこんで大満足(’98.7.5)

前回お話しした業務を終えて4〜5年後に初めて願書を出しました.
岡ちゃんも合格し,ようし今度は俺の番だ!!

業務経歴は全部が全部『雑設計』とか書くわけにもいかないので,社内の技術年報を引張だし,九州に関係のある
項目をピックアップして12テーマくらい並べました.

中には部分的に担当したものもありましたが,まあUSOといわれればUSOですかね?(断定はしません).

・・で,とても立派な業務経歴書ができました.自分でも惚れ惚れするくらい.(^^)
あまりに惚れ惚れして1年目はこれだけで大満足(^^;).そう,敵前逃亡してしまいました(^^;)

市販の受験参考書などに載っている業務経歴はそれはそれは立派なものが書いてありますが,
特許を申請したり,新工法・新技術の開発に携ることなどほんの一握りの人しかタッチできないはずですもの
みんながみんな,そんな立派なやつは書けませんよね.

業務経歴書は筆記試験合格後,口答試験時に試験官の方の資料として配られるもので(勤務先は隠してある),
その時に万一質問が及んだ場合に,返答ができればいいわけで,極端に言えば専門誌に載ってる報文を元に
書いてもいいんじゃないでしょうかね.もちろんもっと詳しい資料を用意できる社内文書であればモアベター,
自分が全くノータッチである物件でもかまわないのです.

『自分にはそんな立派なテーマがない』と諦めている皆さん.
経歴書なんてそんなもんですから,少しは創り込んでも大丈夫ですよ.・・・・多分(^^;)

是非,来年の準備を始めましょう.

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しつこいようですが・・・・

このコーナーは立派な業務経歴書を書くことができる,大手の元請コンサルさんやゼネコン本店の技術部門に
おられる方の為のコーナーじゃありませんので・・・

たとえば私のようにゼネコンの支店レベルで雑用している(いた)人とか,地場の測量設計会社さんにいる
『テーマが無いとお嘆きの諸兄』 に向けてのメッセージです.

経歴書なんて大して気にすることはない...筆記試験で合格点に届きさえすれば..経歴なんて関係ない
ということを伝えたいんです.ハイ...


その1.受験への強烈な動機付け(’98.6.13)

受験のきっかけとなったのは,ある市発注の清掃工場における深い掘削工事についての土留アンカーの
設計変更対応の時でした.
風化花崗岩地帯を平面20m×60m H=20m程度の規模で大口径ボーリングによる親杭とロックアンカーで
掘りあげようという工事です.

大型建築工事の掘削・土留工を土木で受持つということで,土木工事担当として現場には高田さんが,
支店では私が設計担当ということになりました.

当時はバブルのまっただ中だったため,積算単価が実勢単価に追いつかず,現場の所長さんも困り果ててました.
・・で土留工の図面を見ますとアンカー屋さんのお手伝いの後が見え見え?でかなりカロリーの高い設計になって
いました.

『相手は岩盤だ.できるだけ土留工の金額を減らしたい.』
というのが所長さんの意向でした.

これを引き受けてしまったのが半年間つづいた下痢の始りでした.

お役所のご担当は大変優秀でかつ厳しいお方で,最初の打合せの席で検討書の説明後,

『ところで久保島さんのご専門は何ですか?』

『ご専門と言われても・・・・』

『検討書の表紙はハ○マ九州支店とありますが,何かあった場合どなたが責任を取るのですか?』

『・・ウッ・・・モゴモゴ・・・』

『申しわけ有りませんが,技術士の方に見ていただいてその方の印鑑を押印して出し直してください』

『・・・・・・・カチーン』

いちいちおっしゃるとおりです.
二人して,すごすごと引き下がることになりました.当時支店土木には『士』がいなかったので
本店の地質の大家:古部大先生に後見人になってもらうよう頼み込みました.

(メーカーさんの検討書などはしっかり担当と照査の欄がありますよね,やっぱりグローバルなところで競っている
かどうかのちがいでしょうか,ゼネコンはそのへん曖昧といえば曖昧ですよね)

その時,心に決めたこと.
『こん○くしょう.何年かかってもいつかは絶対取ってやるぞ』・・・と.

このことが強烈な受験への動機付になりました.

雑々した設計業務ばかりしていたので,『俺なんかにはテーマがないし』と半ば諦めていたのですが
『ドラフターマンでもいいから,いつかは独立』と思っていたこともあり,何年かかっても・・・と固く決意しました.

当時の直属上司だった岡ちゃんも『技術士の印鑑付いた書類を持ってこい』と言われたことに発憤して,
勉強を始め,何年目かで合格に届きました.

その時の市のご担当,マ○グさんのお陰で二人の『士』がたまたま誕生したようなものです.
そんなことがなかったらあきらめてしまっていたでしょう..多分・・二人とも.

で,今,そのマツグさんは先日『つぶやき』のコーナーで紹介したYCE福岡のご意見番『なべおじさん』と
同じ部局におられるそうです.
なべおじさんに聞くところによると,『仕事に対する厳しさ』は相変らずのご様子です.
御同僚として,なべおじさんもさぞかし大変なことでしょう.お察し申し上げます(^^;)

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 今年,願書を提出して受験準備されてる方へ

試験は目前ですね.準備は整っていますか?
このコーナーの続きはいつになるかわかりませんので決してあてにしないで下さいね.
今年の試験までに・・・なんて考えは全くありませんので悪しからず(^^;).

とにかく,敵前逃亡だけはだめですよ→幸平さん.また,1年遅れちゃいます.(平成11年度 合格 (^^)V)
一度で受かる人なんて,ほんの一握りしかいないのですから,
経験論文だけでも用意できたら,是非,試験会場へ行きましょう.

限られた時間で,とんでもない量の文字を書くこと,脳味噌フル回転させてもとても間に合わない
むちゃんこしびれる1日を体験しましょう.それが第一歩です.